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KAYOUKYOKU

2000/02/27 更新



俺は砂漠に身を潜め

乾いたるものに唇を濡らしたい

そして 生身の身体の

僅かばかりの温もりを

死せる魂に投げかけよう


俺は乾くのだ

露ほどの情など持たぬほうが

よほど生き生きとして

自由に身体を動かせる

お湿りはもう沢山だ


涙の雫など歌謡曲にくれちまえ

無くせるものは無くしちまえ

今すぐに


隙間風に乾けば

関節はカラカラ音を立てようが

それだけ闊歩しやすいというものだ


夜の戸張など御笑い草で

カーテン引き破れば

白日の下

醜い身体を曝け出し

それが俺ってモンよ


幻想論など豚の尻尾のようなもの

取れば取ったで瞬時痛みが過ぎるだけ

何の変わりがあろうか


尻尾が俺の情ならば

猿以前に胎児の内から

忘れちまおう

俺は砂漠に身を潜め


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