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09年6月21日更新
VOL.29-3 通巻NO.348
日本障害者協議会理事
総務委員長 福澤 利夫
政治情勢は依然として混迷状態が続いている。
この間、経済情勢は深刻化し、GDPの落ち込みは戦後最悪になった。加えて新型インフルエンザの流行が景気後退に悪影響を及ぼさないか気掛かりである。
最近、与野党とも選挙を意識してか国民目線にたってと世論受けする言動が目立っているように思える。深刻な経済情勢が続くなかで重要法案を審議する国会は与野党の対立だけが目立ち本当に国民目線にたっているのだろうか。残念ながら目前に迫っている選挙を意識した言動にしか映らないのである。
危機的な現状を考えれば、一日も早く真に国民のための政治を実行する責任を政治家は負っている。選挙向けの人気取りや党利党略の言動に明け暮れて時間を費やしている余裕などないはずである。
政治には国家100年の大計が必要だが、今の政治には将来のわが国のあるべき姿や軌道は見えてこない。少なくとも20年先30年先の国の進むべき方向性(ビジョン)を明確に示した上で、将来を見据えて今、国民のために政治は何をなすべきか真剣に取り組んでいただきたい。国民の多くは、将来の国の姿が見えず先行き不透明なために大きな不安と不満を抱き希望を失っている。とりわけ、障害をもった方々や難病患者、高齢の方々、生活保護世帯や失職した方々等弱い立場におかれている人達にとっては一層深刻である。
日本が沈没しないようバラマキではなく厳しくても将来に向けて真に適切な施策の遂行と弱者の生活実態に光が当たる対策の推進に全力で取り組む政治を心から願っている。
9月までに行われる選挙には傍観することなく対応しなければならない。
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