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09年11月17日更新
VOL.29-8 通巻NO.353
日本障害者協議会理事
(社)日本てんかん協会常任理事 福井 典子
今年の10.30はすばらしい秋晴れ、東京・日比谷野外音楽堂とその周辺は一万人の参加者で埋まりました。開会とともに舞台には全国から駆けつけた「障害者自立支援法違憲訴訟」の原告が並びました。
わがJDの太田修平さんが提案したアピールを長妻厚労大臣が受け取り、「廃止は決断している。4年間の間に応能負担に切り替えたい」と挨拶、集会5回目にして初めてのことでした。続く政党シンポジウムではこれも初めて、自民と公明が欠席。理由は「『さよなら!自立支援法』というスローガンがあまりに重すぎる」とのこと。そこで民主・社民・共産と当事者の間で討論、私たちの運動の方向を確認しあう場となりました。
思えば、こうした実行委員会形式の集会のきっかけを作ったのが05年5月12日の「『障害者自立支援法』を考えるみんなのフォーラム」でした。私たちJDがすべての障害者団体に呼び掛け、6,600人が集いましたが、あの時の感動がよみがえってきました。「どうなる、どうすべき、わたしたちの明日を」というスローガンでした。そしてあれから4年、3団体との共同行動のもと、この日を迎えたのでした。何回も何回もの討論と準備を重ねながら、「要求で一致したところ」でのたたかいは、お互いの信頼関係を築きながら発展してきたのです。
本誌で紹介してきたように、JDでは、この9月に2回にわたって新政権に対しての要望書を提出してきました。支援法の廃止と新法制定までのロードマップ、タイムスケジュールまで具体的に提起したものです。「私たち抜きに、私たちのことを決めないで」といってきたことに対する私たちの責任といえましょう。
私たちの運動が切り拓いてきた、かつて経験したことのない情勢のもと、今後の運動にはこれまで以上のバージョンアップが求められるでしょう。そうしてこそ、私たちの求める新法がつくられるのだということを、改めてお互いに肝に銘じようではありませんか。
この日の会場にあふれた参加者の熱い思いは、さらに運動の連帯を広げ、国民世論を構築していこうという決意にあふれたものになりました。
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吉本 哲夫
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