日本障害者協議会 Japan Council on Disability
09年7月2日更新
日本社会事業大学教授
すでに1975年の国連・障害者権利宣言は、障害者とは身体的または精神的な能力の不全のために、日常生活または社会生活に支障があり支援を要する人のことだという趣旨を述べた。
30年後、2005年の障害者自立支援法制定時の国会付帯決議は、3年目の見直しに向けて「・・・発達障害・難病などを含め、サービスを必要とするすべての障害者が適切に利用できる普遍的な仕組みにするよう検討を行うこと」を政府に求めた。
しかし政府は、サービスの必要な者を対象としたら一時的な病気の人や母子家庭なども対象となり障害者福祉の体系が壊れる、と身体障害者手帳のない難病患者の支援申請権すら認めない見直し法案を3月に上程した。どの障害者団体もそんなことは言っていないのに。支援の必要性を示すとされる障害程度区分の認定調査すら受けさせないというのである。
こうした非論理、不公平、不誠実な法案を国会がどう取り扱うのか見つめたい、というのが理事再任の抱負である。(さとう ひさお)