日本障害者協議会 Japan Council on Disability
09年6月2日更新
東洋英和女学院大学教授
今年度から政策委員長を仰せつかった石渡です。
前佐藤久夫委員長の下、2年間、副委員長として活動してきました。国内的には障害者自立支援法(案)が国会に提出され、2005年10月31日に成立したという時期です。国際的には、2006年12月13日に、障害者の権利条約が国連で採択されています。日本の批准に向けて、国内法との整合性が問われています。
障害者自立支援法の応益負担と条約の「合理的配慮」などに、大きな矛盾があることはさまざまな立場から指摘されています。自立支援法の施行後、障害者福祉に関しては、「30年前に戻ってしまった」などの悲観的な言葉ばかりが聞かれます。法律の理念などは評価できるにしても、生活への現実の影響は負担の増加、サービス利用の抑制など、厳しい面ばかりです。
しかし、当事者の皆さんは、DPIの「地域の暮らし、あきらめない!」というキャッチフレーズに象徴されるように、常に前向きです。私たちの方が、むしろ励まされ、力づけられています。
政策委員会としては「課題満載」の時期ですが、だからこそ当事者の方々と力を合わせ、課題としっかり向き合い、着実な歩みを進めなくてはならない、と決意を新たにしています。強力な佐藤久夫・岩崎晋也という両副委員長の存在、そして意欲的な政策委員の方々を頼みにしておりますが、どうぞ関係の皆様、ご協力、よろしくお願いいたします。(いしわたり かずみ)